日本製鉄株式会社(以下、日本製鉄)の意匠性チタンTranTixxiiⓇ(トランティクシィ)を使用した、日本建築の特徴の一つである古式鬼面鬼瓦が、広島県安芸郡熊野町の個人邸に採用されました。今回採用されたチタン製古式鬼面鬼瓦は、康和建工株式会社(本社:広島県安芸郡、以下、康和建工)代表取締役であり、宮大工棟梁の三村康久氏と伝建工学研究所(本社:広島県安芸郡)所長の澤登宜久氏監修の下、東洋ステンレス研磨工業株式会社(本社:福岡県太宰府市、以下、東洋ステンレス研磨工業)が意匠性チタンTranTixxiiⓇを使用してデザイン・製造・販売しているものです。
東洋ステンレス研磨工業は、これまでにも意匠性チタンTranTixxiiⓇを使用し、日本の伝統建築装飾金物である六葉釘隠しをはじめ、唄金物、根巻金物を開発・製品化してきました。今回の古式鬼面鬼瓦を含む、これらの製品の一部には、金型を使わず、レーザーにより精密切断されたチタン板を積層し、多種多様なデザインやサイズの製品に対応する製造方法が採用されています。
チタン製古式鬼面鬼瓦の重さは2kg/個と、粘土製鬼瓦の14kg/個に比べて1/7と非常に軽くなります。また、今回の個人邸では屋根材葺き替えでも意匠性チタンTranTixxiiⓇが採用されており、元の粘土瓦(11.7㌧)からチタン瓦(0.4㌧)への葺き替えにより大幅に屋根荷重が軽減され、耐震性が向上しています。多彩な意匠と優れた耐食性を持つ日本製鉄の意匠性チタンTranTixxiiⓇが、日本の伝統美を次世代へと受け継ぐために貢献しています。
【社寺建築金物/根巻金物開発でコラボレーションした企業等】
- 監修 康和建工株式会社
伝建工学研究所 - TranTixxiiⓇチタン供給 日本製鉄株式会社
- デザイン・製造・販売 東洋ステンレス研磨工業株式会社
【物件概要】
- 物件名:個人邸屋根改修工事
- 所在地:広島県安芸郡熊野町
- 設計・施工:康和建工株式会社
- 竣工:2022年7月