意匠金属材料はチタン、ステンレス鋼、銅、真鍮、アルミニウムなどの汎用的な鉄製品と比較して高価な金属が材料となります。
そのような金属母材を加工し、パネルや部品へ加工する場合、どうしても残材が残ります。
特にチタンの意匠材は貴重であるためハガキサイズまで、大事に使う必要があります。
残材があるにも関わらず、新しい製品を残材と同じ意匠で制作しようとすると、大きな母材から製作することとなり、大幅なコストUPと納期面や環境面で不利になります。
つまり、残材を活用することで、短納期・低価格で環境にも優しい製品の製作が可能となります。
今回は、残材の活用事例としてピクトサインの例をご紹介します。
残材を活用したピクトサイン
ピクトサインとは
ピクトサインは、情報や指示を伝えるための視覚的な記号やアイコンです。
言語の障壁を越えて情報を伝えることができるので、国際的な場所や多言語を話す人々が集まる場所でよく使用されます。
例えば、空港や駅、公共施設などの男性・女性のトイレの記号や禁煙・喫煙エリアの記号、出口や非常口の指示等でピクトサインは多く使用されています。
ピクトサインは、文化や言語に依存しない普遍的なデザインが求められます。
加えて、複雑な情報や指示を簡潔に、多くの人々が直感的に理解できるシンプルなデザインが求められます。
ピクトサイン製作に用いる残材の選定
パネルや商品を制作中、制作後に、新たなアイテムを追加するということが起こります。その際、残材を廃棄してしまうと新たに材料から用意することになります。
特にチタン Hyperβ Goldはとても貴重で高価な材質ですので、残材を廃棄せずに有効活用して行くことが重要です。そのため、チタンの残材を確保する際は、レーザーのネスティングの段階で全て、効率よく配置する事で大きな残材を確保することが重要です。
レーザー加工のネスティングとは
レーザー加工のネスティングとは、材料の節約と生産効率の向上を目的として、レーザー加工機で切断する部品をシート材料上に最適に配置するプロセスを指します。ネスティングは、CAD/CAMソフトウェアを使用して自動的に、または手動で行うことができます。
残材を活用したピクトサインの事例
例えば、こちらの画像のようなパネルを抜いた状態の残材があるとすると、
この赤丸部分から、ピクトサインを制作することができます。
材料幅を勘案して設計します。
このような形で抜くことができます。
背面に両面テープを貼ることで壁面などへ簡便に施工できます。
チタンは非常に軽量ですのでしっかりと貼り付けることが可能です。
木製の扉や壁、什器と相性の良いチタンピクトサイン
チタンは熱伝導率の関係で熱が伝わりにくく、木ととても相性が良いです。
チタンの特徴である生体適合性が抜群に良いこともメリットです。
このような木の見本と並べて相性を確認します。
↓ピクトサインの採用事例の詳細はこちら↓
まとめ
資源を有効に活用し、環境へ配慮していくことはとても重要です。
ついつい、効率を重視して、残材を無駄にしてしまっているケースが多くあります。
少し、制作時に残材の存在を思い出し、有効活用することで、美しく素晴らしい意匠の追加や環境への貢献ができると考えます。
どうぞ、遠慮なく、ご依頼の際に、残材から製作できるものをお話しいただければ幸いです。
金属はサスティナブルに循環するマテリアルですが、それに甘んじず、もっと様々な活用方法をご提案させていただきます。
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