意匠研磨加工でデザインするとは
ステンレスやアルミ、チタン、銅、真鍮などは表面を研磨加工することで模様や雰囲気をデザインすることができます。
思い描く印象や事柄をデザインし、研磨加工による実現を行うデザイン研磨加工。
さまざまな研磨加工を複合化させることでこれまでにない新しい意匠表現や、思い描いた意匠を実現することが可能となります。
金属特有の輝きは、金属が光を纏うようにデザインされた思想を具現化します。
このデザイン研磨加工は全て鏡面加工がベースとなっています。
これは、思い描いた建築家の先生が、金属がぼんやりと周りの木々を写し込む様を表現されたいという思想から生まれています。
全体的にぼんやりさせるデザイン研磨加工や部分的にテクスチャーを配置することで、その雰囲気を醸し出すことも、デザイン研磨加工は自由に表現することが可能です。
例えば、水に映る波紋のような円形の交差。
空間に降り注ぐ、数多の羽のような印象を持つ表現。
全て、研磨加工を複合化させることでなし得るデザイン研磨加工です。
うねり、波紋のデザイン事例
>>【3Dステンレスパネルのライティング効果】水面柄ステンレスパネルシリーズ
弊社では、これらのデザイン研磨加工を小さなものから大型の鋼板に至るまで、全て社内一環生産をおこなっています。
それゆえに、細かい調整で、より一層、デザイナーのイメージの具現化に貢献させていただくことが可能です。
デザイン研磨加工の表現バリエーション
デザイン研磨加工は1枚の板の中にさまざまなテクスチャーを複合化させて表現することも可能でありますが、細かくピース状に配置してそのピースごとにデザイン研磨加工を変化させることで、表現する手法もあります。
まさに、ジグゾーパズルのように表現することが可能なデザイン研磨加工のバリエーションです。
このパターニングされたテクスチャーは1枚1枚がバラバラに分割できます。
そして、パズルのように組み合わせることが可能です。
デザイン研磨加工は大きな板から小さな板や加工物まで幅広く加飾表現できる手法です。
思い描いたパターンで、様々なテクスチャー表現を板厚を変化させることや材質の複合化などさらに発展させていくことが可能です。
デザイン研磨加工で表現するアラベスク
デザイン研磨加工とは前述の通り、様々な研磨加工を複合化させて表現する手法です。
その1番の醍醐味は、金属をキャンパスのように自由に表現することができることです。
中東諸国で日本のステンレス複合板を提案する際に用いた手法は、アラベスク柄をステンレス鏡面上に配置することです。
このアラベスク柄デザインは、弊社で伝統的な柄をオマージュして作製した、いわば和製のアラベスク柄です。
諸外国の美しい紋様を光を纏う金属へ日本の感性を持って表現し、提案する。
これらがスピーディーに美しい品質を持って提案できるように努めています。
デザイン研磨加工をチタンに施しますと、また違った印象になります。
もちろんチタンは金色に蒸着していますが、その見た目でもステンレスとチタンでは大きく雰囲気や質感が異なっていることがわかります。
ステンレスのデザイン研磨加工
ステンレス鋼はデザイン研磨加工が最も表現しやすい金属です。
板形状、パイプ形状、型鋼形状など、材料も豊富でありながら、その加工設備もダントツに対応できる金属です。
それゆえに、無限大の意匠表現が可能と言っても過言ではない鋼と言えます。
そこで、過去に「匠の金属板」というサンプルボックスを配布していました。
これは、様々なデザイン研磨の元となる、意匠を集めたものです。
絵の具の赤・白・青 などのように自由に混ぜて表現することが可能なステンレス意匠。
その表現を身近に感じてもらうためにお配りしていたものです。
ただ、数年前より、3D立体表現との組み合わせや新たなベースとなる意匠研磨加工が確立し、バリエーションとその組み合わせ発想がこの「匠の金属板」だけでは対応できなくなったことから、イメージをお聞きして、ある程度 形にしてご提案する方向に変わり、現在はこの、匠の金属板BOXは製造しておりません。
対案方法も、表現方法も光との調和や反射などが加わり、取り付け構造からの形状形成まで、大きく分野が広がっています。
現在弊社では、それらを包括して対応できる体制でお受けしておりますので、お気軽にご連絡いただけますと幸いに存じます。
アルミニウムのデザイン研磨加工
アルミニウムはまた違う表情を見せます。
同じ、デザイン研磨加工をおこなったとしても、チタン同様にステンレスとはまた違う質感や表情が表現できます。
素材の素地を生かした表現は、ステンレス、チタン、アルミなど同じように可能ではありますが、その見せる表情は全く異なる印象となります。
ステンレス鋼の特徴である鋼の輝きはアルミニムでは出ません。
そのかわり、アルミという素材の持つ、軽やかで清々しくそして、エレガントな印象は鋼では表現できない金属の表情です。
デザイン研磨加工も同様と言っても、素材に合わせて設定条件が異なります。
その加工条件の違いと素材の質感で新しい表情を生み出すことが可能となります。
アルミニウムの特徴の一つに、クリア塗装と意匠表現の相性が良いことが挙げられます。
素材を生かしたデザイン研磨加工をおこなった後、その素材が生えるようなクリア塗装を施すと、デザイン研磨模様がまるで浮き出てくるような表情を見せます。
そこがアルミニウムの面白いところです。
素材のアルミのシルバー感を活かしたい場合には、MaCoat GCを塗布することで質感を損なわないままに、意匠表現が可能となります。
>>【美しいデザインをいつまでも】簡易コーティング材MaCoat GCについて
チタンのデザイン研磨加工
チタンのデザイン研磨加工の特徴は、チタン特有の質感と輝きがあることです。
超耐久性のあるチタンは、ほぼ永遠にその輝きを維持します。
鏡面の輝きは素材の雰囲気を生かした輝きとなり、ステンレス鋼とは違う表情を見せます。
>>チタンを活用した長期耐久性機能表現 ~持続的社会を目指して~
また、テクスチャーをつけることでチタン特有のうねりを持つデザイン表現も可能となります。
さらに、チタンの肌を微妙に調整するデザイン研磨加工を行うと、また変わった肌感と質感を持つチタン意匠表現が可能となります。
>>メタルキリム
デザイン研磨加工のまとめ
デザイン研磨加工とは、さまざまな研磨加工やコーティング技術をベースとして、デザイナーや建築家、クリエーターのイメージを具現化する手法です。
小さなタイルから、家具、アートワーク、壁面、天井など、大きさや形は自由自在に行うことが可能です。
板形状のみならず、パイプ形状や型鋼にも可能な、デザイン研磨加工。
夢の世界の実現にご検討ください。
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