よく聞く「建材」とは
建材とは【建築材料】の短縮呼称です。
つまり、建築物を建てるために使用される様々な材料という事です。
様々素材からなる多くの建築材料は用途も幅広く、構造的な役割を持つものから、デザイン的な外観の役割を持つもの、取っ手や窓枠などの機能性と意匠性を併せ持つ役割など様々です。
構造的な役割というのは、わかりやすいのは鉄骨の様な骨組みです。
このように、建築物の強度を構成する材料です。
つぎに、デザイン的な外観の役割を持つものは仕上げ材とも言われており、内装材と外装材に分けられます。
外装材は、常に風雨にさらされ日光により紫外線を浴び続けます。従って、これら外部の環境に耐えうる材料が用いられます。
具体的には石材やタイル、金属材料などが代表的なものです。
対して内装材は建物内部に使用されるので外部ほど過酷な環境ではありません。
一般住宅では壁紙が代表例です。 商業施設では空間デザインに合わせて様々な素材で彩られております。 その場所を表現し、機能的に成立するように材料とデザイン性で構成されております。
そして、これら建築材料を接着したり塗装したりするための、塗料や接着剤は補助材料と呼ばれております。
このように建物を建てるために使われる様々な建材は、それぞれが持つ役割に応じて使い分けられております。
使われる場所を大きく分けると
屋根 外壁 内壁 天井 床 建具 となります。
建具という表現がわからない方がおられると思いますが、建具とは
「開口部つまり、窓・ドア・扉・ふすまなど空いている部分を支える枠や、それを動かす可動部分の事」を言います。
分かりやすいのは、玄関扉やビルの出入り口、窓などの枠がそれにあたります。
「建材」に使用される材料の種類
では、建築材料に使われる材料はどんなものがあるのでしょうか?
現代では様々な材料が次々に開発されているので、日々進化しておりますが、代表的な材料を記載します。
・石材
・土系のモルタルやセメント、コンクリート
・木材
・レンガやタイル
・金属材料
・ガラス
・プラスチック
等
とても様々です。人類が発達していく中でどんどん進化を続けてきた建材は今後環境に配慮した材料を検討しないといけない時代になるかと思います。
SDGsで提唱されるように未来の地球環境を守らなければならないからです。
今後材料も随分変わってくるかもしれません。
私達は長期耐久性を持ち、役割を終えるとスクラップとして溶かされ再利用される金属を扱っています。 作られるときに炭素が多く出るといわれておりますが、一度、作ってしまえばあとは、電気で溶かして何度も再生する事が可能です。
枯渇する石油製品や森林伐採などを防ぐ一つの選択ではないかと思います。
では、ステンレス建材について説明します。
ステンレス建材について
ステンレス建材はよく見かけるのは意匠性の高い部分に使用されています。ステンレス建材は、鉄骨やアルミニウムに比べ、耐食性に優れております。また、ステンレスが建材に使用されるもう一つの理由として、高級感を演出できるという点がございます。
具体的にはビルの外壁や手摺、エスカレーターやエレベーター、自動ドアやガラス窓枠など街を歩くと様々な箇所にステンレス建材が使用されています。
ステンレス建材は標準的な規格品で作られているものもありますが、多くはオーダーメイドです。建物の形や空間に合わせて大きさや形、意匠デザインを自由自在にカスタマイズして、オーダーメイドのステンレス建材を製作しています。
例えば壁面を金属パネルで装飾施工する場合にはパネル一枚の大きさを全体の壁の大きさから算出して、目地というつなぎ目を考慮し、美しいデザインになるように大きさやパネル形状を決めていきます。
ある時は曲げ加工パネルであったり、ある時はカットパネルであったりと見せ方の工夫が、デザイナーの思い描く空間によってオーダーが変わります。
表面意匠も同様で建築デザイナーの創造する空間に合わせて意匠が変化します。
標準的なステンレス意匠だけでなく、複合化させたり新規にデザインしたりと、その場面場面でオーダーメイドでステンレス建材を創り上げてまいります。
ステンレス建材の様々な採用事例はこちら
ステンレス建材の参考技術情報は、下記をご覧ください。
ステンレス建材の材料の種類は?
ステンレス建材は様々なステンレス鋼種を用いて製造しています。
外部環境や強度面、接触する異種金属などを考慮してステンレス鋼種を選定しています。
これの内容は詳しくは以下をご覧ください。
ステンレス建材の材料の形状は?
ステンレス建材は代表的なものは板材から切って曲げて溶接して製造します。
でも、板材だけでなく型鋼類も用いてステンレス建材を製造します。
型鋼には標準でバフ研磨品とヘアラインがあります。
また、一部ではバイブレーションされている商品もありますが、それ以外の特殊意匠の商品は出来ないのでは?と思われておられる方がいますが、板材同様に型鋼類にも条鋼類にも意匠デザイン加工が可能です。
手前が角パイプで背面に並んでいるのがフラットバーです。
型鋼 条鋼 板が 横並びになっても、組み合わさっても違和感なく表現する事が出来るのが、ステンレス建材の特徴です。
型鋼・条鋼類のステンレス建材向け材料情報はこちら
まとめ
ステンレス建材は設計イメージや、デザインイメージを具現化、実現化する適した建材です。 ステンレス鋼は加工が容易で溶接修正も他の金属と比べ非常に簡便です。
また、加工後にメッキや塗装を施さなくてもそのままのステンレス鋼の状態で使用できるメリットがあります。
内装施工においては、突合せパネルにすることで目地を極力く見えなくしたり、ステンレス建材パネル構造を調整して軽量化したりと様々な工夫によりデザイナー様のイメージに近づけていきます。
また、同時にコストが上昇しない工夫やコストダウンできるような構成も検討していきます。
施工される方々の負担も考慮してトータル的に美しく、施工しやすいステンレス建材を提供できるように努めております。
最後に、リサイクル可能はステンレスは持続可能な社会へ貢献する材料でございます。
どうぞ、ステンレス建材をよろしくお願いします。