黒い金属〜BlackMetal〜について
黒い金属は様々な材料があります。鉄やアルミ、ステンレス、チタンなどその母材となる金属へ様々な加工を施すことで黒色の金属を生み出しています。
一番ポピュラーなものは黒皮の鉄板という黒い金属材料です。鉄の酸化膜が黒くなったもので広く販売、流通している材料です。
次によく用いられる黒色の金属は、塗装によるものです。塗装・鍍金を金属へ施すことで黒い金属を得る方法です。
メッキでも金属を黒色化することが可能です。クロメート処理などは黒メッキ化の一つの手法です。
アルミニウムではカラーアルマイトにより黒アルマイトを行うことで黒色化することができます。
では、ステンレス鋼やチタンでの黒色化と最新のメッキ鋼板を一覧でご紹介します。
左から
①最新の電気メッキ鋼板FeLuche
②結晶BlackTitanium
③BlackTitanium
④黒色ステンレスミラー
を並べた画像となります。
大きな面積で建材の内外装(一部を除く)、什器や設備機器のアイテムとして利用が可能な【黒い金属】です。
それぞれの特徴があり、長期耐久性や使いやすさの面、そして、機能だけでなく新しい意匠としての表現も可能です。
それぞれについて紹介いたします。
【黒い金属】最新の電気メッキ黒色鋼板FeLuche
日本製鉄株式会社様より販売されている最新の電気鍍金鋼板FeLuche.
従来の鍍金鋼板とは違い、表面に細かなヨーロピアンテクスチャーの入った最新の意匠電気鍍金鋼板です。
<詳細:日本製鉄様HP>
https://www.nipponsteel.com/product/feluce/#facility
このように、光のあたる角度で、細かなヨーロピアンテクスチャーが煌めき、独特の黒色表面を表しています。
写真のFeLUcheには、その表面に耐指紋、耐食コーティングであるMaCoatGCをコーティングしています。
黒色化が増して、光沢感が出ています。
<耐指紋、耐食コーティングMaCoatGC>
材料・道具
【黒い金属】結晶BlackTitanium(ブラックチタニウム)
日本製鉄株式会社様の製造されているトランティクシーチタンを母材として黒色化させています。
<詳細:日本製鉄様HP>
https://www.nipponsteel.com/product/trantixxii/index.html
黒色化は、何か別の物質を金属表面にコーティングや塗装しているのではなく、研磨加工技術と黒色化技術を複合化させて黒色に見えるように加工しています。
つまり、表面はチタンそのものとなる、見せかけではない真正の黒い金属(チタン)となります。
黒色化面は塗装などと違い、金属そのものですので、指紋等はついてしまいます。そこで、写真の結晶BlackTitaniumは耐指紋コートMaCoatGCをコーティングしております。
<耐指紋、耐食コーティングMaCoatGC>
材料・道具
【黒い金属】BlackTitanium(ブラックチタニウム)
屋根材などに使用される耐変色特性の高い汎用のトランティクシーチタン(日本製鉄株式会社様製造)を母材として黒色化させています。
<詳細:日本製鉄様HP>
https://www.nipponsteel.com/product/trantixxii/index.html
結晶柄チタン同様の黒色化の手法ですが、より研磨加工で表情を変化させることのできるブラックチタンとなっています。
海水に絶対耐性のある強靭なチタンは黒色化してもその機能は維持しており、長期耐久性と軽量化を両立させることのできる黒い金属です。
塗装やメッキとは異なり、金属表面が黒色化しているので、自然な金属肌ムラが表現でき、ナチュラルな意匠表現と長期耐久性を発揮します。
写真は結晶柄チタン同様に耐指紋コーティングを施しています。
<耐指紋、耐食コーティングMaCoatGC>
材料・道具
【黒い金属】黒色ステンレスミラー
ビルの内外装エレベーター周りなど、最近よく見かける黒色の鏡面ステンレス鋼です。この黒色ステンレス鋼は真空蒸着PVDで金属セラミックスを堆積することで作製することも可能ですが、多く作られているのは、電解発色技術を用いたステンレス鋼が本来持つ不動態膜の厚みを制御することで作られています。
耐食性が高くなることと、ミラーステンレス同様に加工が容易にできることもメリットとなっています。
非常に高級感のあるミラー表面ですが、マットな表面でも対応ができます。
ただし、ステンレス鋼の製造ロット管理など事前のすり合わせが必要な面が若干あります。
黒色塗装とブラックチタンの比較
チタンは海水への絶対耐性があり、長期耐久性があることが特徴です。
それゆえ、悠久の時を超える社寺仏閣に使用されることも多い金属です。
そこで、黒色化した塗装と、ブラックチタン両方の黒い金属の比較をご紹介したいと思います。
金色に輝いているのは、チタンのIPゴールドチタン(特許)で両方とも同じです。
黒色化している黒い金属が
左:塗装
右:ブラックチタン
となっています。
同じ黒色ですが、塗装は均一で真っ黒ですが、ブラックチタンは自然な黒色で金属肌ムラもある自然な仕上げです。
自然と調和する建物や空間にはブラックチタンは自然と馴染む黒い金属です。
黒い金属 チタン、ステンレス、黒色鍍金鋼板についてのまとめ
今回は黒い金属についてまとめました。
様々な金属素材がいろいろな技術で黒い金属になります。
各々のアイテムが意匠や機能により独特の価値、印象を付加します。
空間に似合う意匠や自然との調和、長期耐久性による環境配慮などの面からご検討願えますと幸いです。
<耐指紋コート>
※弊社の販売子会社が販売しています。
ネットで購入可能です。
MaCoatGC